お子さんの詰め物は、銀歯やレジンどっちがいいの?

[2024年12月15日]

「子どものむし歯を治すなら、銀歯じゃなくて白い詰め物が良いわよね」
そう安易に考えてしまいがちです。
しかし、むし歯を治療する際の詰め物には、その素材ごとの役割があるのです。

今回は、白い詰め物であるコンポジットレジンと、歯の部分的な金属の詰め物であるインレーについて、その特徴と、どんな時にはどちらを選択するべきなのかについて、お話していきましょう。

目次

  1. ◯コンポジットレジン
    1.  ◆コンポジットレジンのメリット
    2.  ◆コンポジットレジンのデメリット
    3.  ◆コンポジットレジンの適応症例
  2. ◯乳歯用インレー
    1.  ◆乳歯用インレーのメリット
    2.  ◆乳歯用インレーのデメリット
    3.  ◆乳歯用インレーの適応症例
  3. ◯まとめ

1. コンポジットレジン

コンポジットレジンとは、大人の小さなむし歯治療にも用いられる歯科用充填材です。
ベースレジンというプラスチック系の素材に、フィラーというガラスのような素材を組み合わせることで、強度や審美性を向上しています。

◆ コンポジットレジンのメリット

  • 見た目がきれい
    コンポジットレジンには数種類の色調があり、治療を行う歯と同じような色合いを選んで使用することができます。そのため、審美性に優れており、治療部位が目立ちません。
  • 1回で治療が終わる(型取りの必要がない)
    むし歯を削ったあとすぐに詰めることができるため、1回の治療で終了します。

◆ コンポジットレジンのデメリット

  • 取れやすい
    乳歯は小さく、接着面も少ないため、コンポジットレジンが外れやすい傾向があります。また、唾液や水分によって接着が難しいことも原因です。
  • 取れてしまっても気が付きにくい
    白色で歯の色に同化するため、取れたことに気づきにくい場合があります。
  • 歯列不正の原因となる
    欠けたり外れたりすると歯の間に隙間が生じ、隣接する歯が移動して歯列不正につながる可能性があります。
  • 境い目から再びむし歯になりやすい
    段差に汚れが溜まり、再発むし歯のリスクがあります。

◆ コンポジットレジンの適応症例

  • 前歯などの目立つ部位
  • 歯の表面の比較的小さな部位
  • 一定時間、お口を開けて治療を受けられるお子さん

2. 乳歯用インレー

むし歯を削ったあと、型取りをして銀歯を製作し、歯に接着する方法です。乳歯の硬さに合わせた銀合金を使用します。

◆ 乳歯用インレーのメリット

  • 割れたり欠けたりしにくい
    コンポジットレジンよりも強度が高く、長持ちします。
  • 外れにくい
    専用の接着剤を使用するため、外れにくいです。
  • 歯と歯の間の隙間を回復できる
    金属で隙間を埋めることができ、歯列の安定を保てます。
  • 永久歯の萌出誘導が可能
    安定性が高く、永久歯の正しい萌出をサポートします。

◆ 乳歯用インレーのデメリット

  • 見た目が悪い
    銀色で目立つため、審美性が低いです。
  • 治療回数が2回かかる
    型取りが必要なため、最低2回の通院が必要です。
  • アレルギーの可能性がある
    銀合金のアレルギーリスクがあります。

◆ 乳歯用インレーの適応症例

  • 歯と歯の間のむし歯
  • 咬む面に出来た、比較的大きなむし歯
  • 唾液が多い、口を開けてじっとしていられないお子さん

3. まとめ

コンポジットレジンとインレーは、それぞれメリットとデメリットがあります。お子さんのお口の状態に合わせて最適な治療法を選ぶことが重要です。

MM歯科医院では、定期健診や治療後のメンテナンスを通じて、お子さんのお口の健康をサポートしています。気になることがあれば、ぜひご相談ください。



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