【緊急時の対応】口の中を火傷した時

[2025年12月07日]

火傷とは

誰でも日常生活で火傷をしてしまった経験があると思います。熱いお茶や味噌汁で、口の中を火傷してしまった人もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。火傷は皮膚にどういった症状を起こすのかを具体的にみていきましょう。

火傷のレベル

火傷は熱傷とも呼ばれますが、損傷レベルによって区分されています。以下に火傷のレベルをまとめました。

Ⅰ度 Ⅱ度 Ⅲ度
皮膚 浅い(表皮のみ) 表皮・真皮 皮下組織
症状 痛い
赤い
熱い
痛い
水ぶくれ
知覚がなくなることも
痛くない
知覚がなくなる
蒼白
治癒期間 数日 1〜4週間
範囲による
1ヶ月〜
専門的な治療が必要
傷跡 残らない 残る場合もある 残る

Ⅲ度になるにつれ火傷のレベルがひどくなります。口の中の火傷でⅢ度までになるのは珍しいですが、たかが火傷と侮らずすぐに冷水で冷やすようにしましょう。

口の中の火傷

熱い飲み物やチーズ、熱いスプーン等で口の中を火傷した経験はありませんか。口の中はおよそ60度までは耐えることができますが、70度以上になると火傷をする確率が高くなります。口の中の火傷はヒリヒリする、皮が剥がれる、水ぶくれなど、不快な症状が多いです。比較的早く治るとはいえ、できるだけ避けたい外傷です。

火傷は早めの応急処置で、傷が広がるのを防げる場合があります。こちらでは、口の中の火傷の応急処置を記載しました。火傷をしたときに慌てなくていいように、応急処置の仕方を覚えておきましょう。

口の中の火傷の応急処置

口の中の火傷も、体の皮膚と同じように冷やすことが大切です。冷やすことで熱による細胞のダメージの進行を止めることができ、痛みや炎症を和らげる効果があります。

1、冷たい水ですすぐ

口の中の火傷した箇所の熱をまず逃がしましょう。口に冷たい水をふくんで優しい力で何回かすすぎましょう。また、すすぐことで、食べかすや細菌を外に出すことができます。

2、口の中を冷やす

冷たい水を口にふくんだり、氷で患部を冷やしましょう。氷を直接口に入れると、皮膚に張り付いてしまうので、氷を水で湿らせてから口にふくみましょう。

口の中を火傷したときに気をつけること

応急処置のあとは、火傷が早く治るように患部に刺激を与えないようにしましょう。

火傷した箇所を刺激しない

火傷した箇所を刺激すると、痛みがひどくなるどころか治りも遅くなってしまいます。皮が剥がれた、水ぶくれができている場合は気になると思いますが、舌で触ることはやめましょう。

  • 剥がれた皮や水ぶくれを触らない
  • 刺激のある食品(熱いもの、辛いもの、レモン等の柑橘系等)を避ける
  • 粘膜を傷つけやすい固い食品(せんべい、フランスパン等)を避ける
  • 歯磨きの際は、歯ブラシで傷つけないようにする

口の中を清潔にする

火傷した箇所は粘膜が剥き出しになっていて、感染しやすくなっています。口の中が汚いと菌が増え、傷が化膿することがあります。毎日、歯磨きは丁寧にしましょう。

鎮痛薬を使う

火傷に効く鎮痛薬がたくさん市販されています。塗り薬は患部を保護することもでき、鎮痛作用もあるためおすすめです。

ビタミンBを摂取する

ビタミンは粘膜の修復を促す役割があり、口内炎の治療や予防にも効果があります。ビタミンBは水溶性なのですぐに排出されるため、こまめにビタミンBを含む食品を摂取するようこころがけましょう。ビタミンBは豚肉やレバー、魚、豆類に多く含まれています。

口の中の火傷のときのおすすめの食べ物

熱すぎないもの、固すぎないもの、辛くないもの、酸っぱくないものを心がけましょう。冷ましたお粥や雑炊、うどんや素麺、スープ等の飲み込みやすいもの、プリンやゼリーなどスルッと食べられる冷たいものがおすすめです。

口の中の火傷はいつ治る?

口の中の火傷は治りが早いので大きいものでも2週間以内、小さいものなら2〜3日以内に治ります。唾液には抗炎症作用や抗菌作用があるので口の中の傷は治りの早いものが多いです。しかし、我慢できないほどの強い痛み、食べられない、2週間以上たっても治らない場合は歯科医院で相談しましょう。

まとめ

火傷は日常生活で避けにくい外傷です。火傷したかも、と思ったらすぐに冷やすことを覚えておいてください。また、火傷は皮膚がただれているので痛みが強く出ます。刺激物を避け、痛みがひどい場合は市販薬を試してみましょう。塗り薬は抗炎症作用もあり、傷口も保護してくれるのでおすすめです。



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