世界の歯磨き習慣:日本人は磨きすぎ?磨かなすぎ?
[2025年11月20日]
はじめに
皆さん、歯磨きは1日何回どのくらいの時間行っていますか?
朝と夜、1日2回磨いている方が多いでしょうか?
最近ではお口の健康に関心が高い方も多く、定期的な歯科検診や日々のセルフケアを頑張っておられる方も多いですよね。
では世界と比べて、日本人の歯磨き習慣は多いでしょうか、少ないでしょうか。
日本人は清潔好きで、海外に比べて口腔ケアにも熱心なイメージがあるかもしれません。
しかし、実は日本人は欧米に比べてむし歯や歯周病の罹患率が高いことが知られています。
今回は日本人の歯磨き習慣と世界での歯磨きについてお伝えします。
目次
- ◯日本人の歯磨き事情
- ◆回数と時間
- ◆歯ブラシ以外の清掃器具は?
- ◆定期健診の受診頻度
- ◯世界の歯磨き事情
- ◆先進国の歯磨き事情
- ◆発展途上国の歯磨き事情
- ◯なぜ日本人はむし歯や歯周病が多いのか
- ◯正しい歯磨き習慣とは
- ◆1回3分、1日2回以上を目安に
- ◆自分に合った補助清掃器具を
- ◆フッ化物入り歯みがき粉を正しく使う
- ◆クリニックで正しい歯磨き方法を教えてもらおう
- ◯まとめ
日本人の歯磨き事情
回数
厚生労働省が行っている歯ブラシの使用状況の調査によると、1969年の調査では毎日2回以上歯をみがく人の割合は16.9%でしたが、最新の2022年調査では79.2%が毎日2回以上歯を磨くという結果でした。その中でも約30%の方は1日3回以上歯磨きをしているそうです。
昔に比べてお口の健康への意識が高まり、毎日しっかり歯磨きする方が増えていることが分かります。
その一方で、1回の歯磨き時間は1〜3分の方が最も多く約5割、3〜5分の方が約3割とされています。
充分にプラークを除去するためには、1回に3分以上の歯磨き時間が必要とされています。
歯ブラシ以外の清掃器具は?
歯ブラシ以外の補助清掃器具には、デンタルフロスや歯間ブラシといったものがあります。
日本人のデンタルフロス使用率は最新の調査では約5割とされています。しかし、毎日デンタルフロスを使用している人は約3割と言われており、まだまだ低い割合です。
歯ブラシだけでは、どれだけ丁寧に磨いてもお口の汚れの6割程度しか除去できないといわれています。実際にはさらに低い可能性もあります。
効果的な歯磨きのためには、フロスや歯間ブラシといった補助清掃器具を使うことが大切です。
定期健診の受診頻度
日本人の歯科医院での定期健診の受診割合は約6割とされています。昔に比べるとずいぶん定期健診に行かれる方が増えてきました。それでも約4割の方が歯科医院へ定期的に受診していません。
お口の健康のためには、セルフケアでは落とせない汚れをプロケアで除去し良い口腔内環境を維持することが大切です。
世界の歯磨き事情
先進国の歯磨き事情
アメリカではキスやハグといったスキンシップの機会が多く、歯の美しさは身だしなみの一つと考えられています。また保険制度の違いにより歯科治療がとても高額であることからも、オーラルケアに対する意識がより高く、定期健診の受診頻度も高くなっています。
アメリカではフロスの使用率がとても高く、6割以上の方が毎日フロスを使うそうです。
またむし歯予防の先進国と言われるスウェーデンでは、フッ化物入りの歯みがき粉を効果的に使ったイエテボリ法と呼ばれる歯磨き方法が用いられています。
具体的な方法は、1日2回フッ素濃度1450ppmの歯磨き粉を使い、約2分間歯磨きをします。磨いた後は、少量の水で約20秒すすぐか、すすがずに吐き出すだけにします。これによってフッ化物を口中に残すことができ、むし歯予防効果を高めることが期待されます。磨き終わってから2時間は飲食を控えるのが理想的とされています。
発展途上国の歯磨き事情
発展途上国では歯ブラシや歯みがき粉といった衛生用品の不足や、お口の健康に対する教育が十分になされていないことから歯磨きの習慣が根付いておらず、むし歯や歯周病の発症率が高くなっています。
このため、国際的な援助として衛生用品の提供や歯科医師・歯科衛生士の派遣、健康教育などが行われています。
まとめ
日本人はお口の健康に対する意識が高く、約8割の方が1日2回以上歯磨きをしています。
その一方で、むし歯や歯周病の罹患率は依然として高く、歯磨きが十分に行き届いていない可能性があります。
プラークをしっかり除去するためには歯ブラシだけでなく、フロスや歯間ブラシといった補助清掃器具を用いて3分以上丁寧に磨くことが大切です。
またむし歯予防にはフッ化物入り歯みがき粉を使い、磨いた後に水でゆすぎすぎないことが効果的です。
定期健診の受診や補助清掃器具の使用など、良い習慣を取り入れて、健康なお口を保ちましょう。
適切な歯ブラシの選び方や効果的な磨き方は、歯並びや歯ぐきの状態などにより患者さん一人一人で異なります。
是非歯科医院で歯磨きの仕方を学びましょう!








