口から金属の味、もしかして病気?考えられる5つの原因と対処法

[2025年12月28日]

◯はじめに

ある日、お口の中から変な味がしたことありませんか?
変な味といってもさまざまで、酸っぱい味や苦い味という方もいらっしゃいますが、金属の味がするという方もおられます。
今回は、お口の中の金属の味についてご紹介します。
この記事を最後までお読みいただけると、金属の味の原因や治療法などがお分かりいただけると思います。

◯目次

◯お口の中から金属の味がする理由
  ◆金属の溶け出し
  ◆電流の発生
  ◆歯周病
  ◆口腔異常感症
  ◆消化器官からの出血
◯お口の中から金属の味がする場合の対処法
  ◆金属の溶け出し
  ◆電流の発生
◯まとめ

◯お口の中から金属の味がする理由

お口の中から金属の味がする理由は、銀歯からの金属の溶け出しや電流の発生などが考えられます。

◆金属の溶け出し

保険診療の金属製の詰め物や被せ物では、唾液に金属が溶け出すことがあります。
溶け出した金属を感じた結果、金属の味がしている可能性が考えられます。
これは、保険診療で使う銀歯で起こりやすく、自費診療の素材ではほとんど起こりません。

◆電流の発生

お口の中に、材質が異なる金属があると、それらの間で電流が発生することがあります。
これをガルバニー電流といいます。
ガルバニー電流はとても弱い電気なのですが、この電流が金属に作用すると、詰め物や被せ物の金属がイオン化して溶け出します。
この結果として、溶け出した金属の味を感じている可能性があります。

◆歯周病

歯周病は、歯周病菌が作り出す内毒素によって歯を支えている歯肉や歯槽骨などの歯周組織が傷ついていく病気です。
歯周病は歯肉の炎症から始まります。
歯肉が炎症を起こすと、腫れて出血しやすくなります。
血液には鉄分が含まれています。
お口の中で鉄の味がするとき、もしかしたら歯肉炎を起こしたところから出血しているのかもしれません。

◆口腔異常感症

口腔異常感症は、お口の中に特に異常がないにもかかわらず、お口の中にヒリヒリ感やネバネバ感、変な味などの症状を認める病気の総称です。
口腔異常感症の症状は多彩で、しかも一定ではありません。個人差も大きいです。
口腔異常感症でお口の中に金属の味がする方もいらっしゃいます。

◆消化器官からの出血

極めて稀ですが、慢性的に胃からの出血が続いている場合に、血液に含まれる鉄分を感じ取っていることもあります。

◯お口の中から金属の味がする場合の対処法

金属の味がした場合の対処法を説明します。

◆金属の溶け出し

詰め物や被せ物の金属が溶け出したために金属の味がする場合、その詰め物や被せ物の材料は劣化しています。
外して新しく作り直す必要があります。
選択肢は、保険診療と自費診療で異なります。

▶︎保険診療の詰め物や被せ物

保険診療では、銀歯のような金属製のもののほか、CAD/CAM冠というプラスチックタイプのものがあります。
CAD/CAM冠なら、金属を使っていないので、金属が溶け出して金属の味がするということは起こりません。
しかし、歯ぎしりや食いしばりの癖がある方や、歯の状態によってはCAD/CAM冠は難しいという方など、条件的に厳しい方もいらっしゃいます。
そのような場合は、銀歯を選ぶこともあります。

▶︎自費診療の詰め物や被せ物

自費診療では、すべてセラミックで作られた詰め物や被せ物を主に使います。
セラミック製なら、金属を使いませんから、金属の溶け出しとそれに伴う金属の味も生じません。
セラミック以外の選択肢としては、金合金です。
CAD/CAM冠と同じく、セラミックの選択が厳しい場合は、金合金という選択肢もあります。

◆電流の発生

ガルバニー電流の場合は、金属材料を揃えるか、金属材料をなくすかの選択肢になります。

▶︎金属材料を同じにする

ガルバニー電流は、異なる金属材料間で起こる現象です。
言い方を変えると同じ金属同士なら起こりません。
そこで、使う金属の素材を同じにすることもガルバニー電流を防ぐ方法のひとつです。

▶︎金属を取り外す

金属材料を使った詰め物や被せ物を取り外し、CAD/CAM冠やセラミック製の詰め物や被せ物に変えるという選択肢もあります。
同じ金属を選んでも、将来別の金属で治療する可能性があるため、ガルバニー電流が再発するリスクは残ります。
そのため、金属材料自体を使用しない治療法に切り替える方法もあります。

◆歯周病

歯周病によって起こる金属の味であれば、歯周病の治療です。
レントゲン写真や歯周検査により、歯周病の有無や歯周病の場合にどこに発生していて、どれくらい進んでいるのかを調べます。
歯周病治療の基本は、歯周病の原因菌が潜んでいるプラークをなくすプラークコントロールです。
このために、歯石除去やPMTC(歯の表面をきれいに磨く処置)を行い、ご自宅で歯をきれいに磨けるよう歯磨き方法の練習などを行います。
これらの治療で改善しにくい場合、歯周外科治療など別の治療法も行います。

◆口腔異常感症

口腔異常感症はストレスから生じていることがあり、まずはストレスチェックとストレスの軽減から取り組みます。
その上で、歯やお口の検査で特に異常所見が認められないことを理解し、思い悩まないようにすることが大切です。
なかなか改善が難しい場合は、漢方薬などを使うこともあります。

◆消化器官からの出血

胃からの出血の場合は、単なる胃炎ではなく、胃潰瘍や腫瘍の可能性もありますから、早期に内科や消化器内科で診てもらうようにしてください。

◯まとめ

今回は、お口の中から金属の味がする場合に考えられる5つの原因やそれらの治療法などについてお話ししました。
考えられる原因としては、「金属の溶け出し」「電流の発生」「歯周病」「口腔異常感症」「消化器官からの出血」などが考えられます。
対処法は、それぞれ異なりますので、どのタイプかを調べるところから着手しなければなりません。
当院は、虫歯や歯周病だけでなく、さまざまな歯やお口のトラブルも長年診てきました。
お口の中で変な味がするようなときも、当院にぜひお越しください。



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