【お子さんの歯を大切にしたい方必見】 小さいお子さんへの仕上げ歯磨きのススメ

[2022年01月14日]

こんにちはMM歯科クリニック院長の山脇です。

小さなお子さんのいるご家庭のうち、90%以上のご家庭で食事の後の仕上げ歯磨きが行われているそうです。
見方を変えると1割に満たない割合ですが、仕上げ歯磨きをしていないご家庭もあるようで、仕上げ歯磨きがどれだけ広く普及していることがわかります。

ただ実際はどうすればいいのかわからないまま、なんとなくしているという方もおられるのではないでしょうか。
そこで、今回は仕上げ歯磨きの必要な理由、仕上げ歯磨きの方法などについてお話しします。

〈仕上げ歯磨きが必要な理由〉
そもそもどうして、小さなお子さんは仕上げ歯磨きが必要なのでしょうか。

◯「力が弱い」
虫歯の原因菌が潜んでいるプラークは、歯にしっかりとくっついています。
いろいろな洗口液が販売されていますが、洗口液でうがいした程度では取れません。

虫歯予防にはプラークを取り除くことが大切なのですが、プラークの除去は歯磨きでしかできないのです。
しかも、歯ブラシをしっかりと歯に当てて歯の表面を擦らないとプラークは取れません。

ところが、小さいお子さんは力が弱く、歯にしっかりと歯ブラシを当てることができません。
このため、小さなお子さんの歯磨きでは、保護者の方の仕上げ歯磨きが必要となります。

◯「きちんと磨けない」
小さなお子さん自身の歯磨きでは、歯ブラシで歯を磨いているように見えて、実は歯の一部しか磨いていないということがほとんどです。

歯の一部しか磨いていないようでは、虫歯予防は期待できません。
すべての歯、そして歯のすべての面をきれいに磨くためにも、保護者の方による仕上げ歯磨きをしていただきたいです

〈仕上げ歯磨きの年齢〉
次に仕上げ歯磨きの年齢についてご説明します。

◯開始時期
乳歯は、生後6ヶ月をすぎた頃から生え始めます。
乳歯が生え始めたら仕上げ歯磨きを始める時期と思ってください。

まず最初は、歯ブラシにお子さんが慣れてもらうことが大切です。
最初からいきなりゴシゴシ磨く必要はありません。

まずは、歯ブラシを歯に充てる程度でも十分でしょう。
一歳半健診の頃までに仕上げ歯磨きの習慣が身につくことを目標にしてください。

◯終了時期
何歳くらいまで仕上げ歯磨きをしたらいいのか、実は明確な基準はなく、お子さん次第と言っても間違いではありません。
すべての歯、そして歯のすべての面に、お子さん自身で歯ブラシが当てられるようになれば、仕上げ歯磨きは必要なくなります。

個人差はありますが、おおむね小学校2~3年生ごろになれば、歯ブラシが奥まで当てられるようになりますので、仕上げ歯磨きもこれくらいの年齢を目安にしていただければと思います。
お子さんの歯磨き状況を詳しくチェックするなら、プラークの染め出しがおすすめです。

〈仕上げ歯磨きの方法〉
最後に仕上げ歯磨きの方法についてご説明します。

◯姿勢
まず大切なのが姿勢です。
お子さんのお口の中がしっかりと見えるようにしましょう。
そのためにも仕上げ歯磨きの姿勢は、保護者の膝の上に、お子さんの頭を乗せて、寝かせた状態にすることをおすすめします。

”寝かせ歯磨き”とも言えそうな姿勢ですが、この姿勢ですとお子さんのお口の中がとてもよく見えるからです。
また、お子さん自身もリラックスしやすいということもあります。

このほか、保護者の方が、お子さんの後ろに立って磨く方法もありますが、お子さんの上顎の奥歯を磨こうとすると頭をかなり後ろに倒さなくてはなりません。
お子さんはかなり疲れると思われますので、”寝かせ歯磨き”の方が磨きやすいと思われます。

◯仕上げ歯磨きを行うタイミング
では、仕上げ歯磨きはいつすればいいのでしょうか。

虫歯の原因は、虫歯菌が作り出す酸です。
酸が歯を溶かすことで虫歯になるのですが、プラークの中で酸が増えるとpHが下がっていきます。

これをグラフにしたものがあり、それをステファン・カーブとよんでいます。
これによると、一日3回の食事や間食のたびにpHは下がり、虫歯になりやすい状況になっていることがわかります。
したがって、仕上げ歯磨きは、3回の食事に加え、おやつを食べたらその後にも行なっていただくのが理想的です。

◯仕上げ磨きの方法
①毛先を真っ直ぐに当てる
仕上げ歯磨きでは、歯ブラシの毛先を真っ直ぐに歯に当てると磨きやすいです。

②力を入れすぎない
歯ブラシの毛先が広がらない程度の軽い力で歯ブラシを当ててください。

③1本か2本ずつ磨く
一度にたくさん磨こうとしないで、1本か2本ずつ磨くようにしてください。
動かし幅は、5~10mmくらいにするといいでしょう。

注意が必要なところ
乳歯で虫歯になりやすいのは、奥歯の噛み合わせ面と上顎の前歯の歯と歯の間です。
この部分は特に注意してみてあげてください。

〈まとめ〉
今回は、小さなお子さんへの仕上げ歯磨きについてお話ししました。
小さなお子さんは、
①歯ブラシを当てる力が弱い
②一部しか磨いていないことが多い
などの理由から、虫歯予防のためにも仕上げ歯磨きが大切です。

もちろん、歯磨きをする習慣を身につけさせるために、お子さん自身での歯磨きも大切ですが、虫歯予防効果を高めるためには仕上げ歯磨きが欠かせません。

当院では、小さなお子さんの虫歯予防にも取り組んでいます。
虫歯予防には、日常の歯磨きがとても大切です。
仕上げ歯磨きの方法がよくわからない方や、なかなかできないとお困りの方は、当院でぜひご相談ください。



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