学会に参加してきました。

[2015年06月29日]

こんにちはMM歯科クリニック院長の山脇です。

昨日一昨日と有楽町にあります国際フォーラムで開催されました日本顎咬合学会の学術大会・総会に参加してきました。

今回の大会のテーマは、機能を表現する。機能を捉える。機能を発信する。でした。

多くの講演会が開催された中、私は筋機能を講演のテーマとしたものに的を絞って参加してきました。

二日間に渡る学会でしたが初日は《小児期の筋機能を考慮した口腔育成》というテーマで講演発表をされた大石先生の講義を受けてきました。

とても心に響いた言葉は

FUNCTION=FORM

すなわち筋機能が整えば形態は良好に発達するというものでした。

口腔周囲筋の発育が悪く口をポカンと開けた子が多くそのほとんどがちゃんとした鼻呼吸を出来ず口呼吸になってしまっている。そしてその子供達のはほぼなんらかの不正咬合を持っているというものです。

正しい舌の位置 口唇を封鎖する 鼻呼吸の獲得

これらが正常にできると歯科医師が手をかけずとも歯列は正常に並んでいくという考え方でした。

私が今まさに興味を持って勉強している分野だけに講義の内容がストンと落ちてきて頷くばかりでした。

 

その後は矯正の大家の先生の講演を聞いてきました。筒井照子先生という矯正を勉強している先生で知らない人はいないほど有名な方です。

この大家の先生がこれまでの長い経過の中で、今までの抜歯をしてワイヤーで並べる矯正治療に対しての警鐘と反省を述べられているのを聞いてまさに私が考えていたことを講演されていたので食い入るように聞けました。

矯正治療をまず審美ありきで考えるからおかしいのであって、アンバランスになった成長の手助けをすることであると捉えると機能がついてきていないのに無理やり歯を並べても成長の手助けにはならないし、成長の途中においては阻害になるというお話でした。

包括治療の大家の先生のご講演はもっともっと聞いていたい内容ばかりで時間が足りなく感じました。

 

そして二日目も口腔機能の講演をメインに聞いて回りました。

新潟大学名誉教授の山田好秋先生の『咀嚼と脳』というテーマの講演を聞き、その後内科医でありながら歯科にも非常に造詣が深く口腔機能と全身の関わりを全国各地で講演されている『あいうべ体操』で有名なみらいクリニック今井一彰先生の講演を聞いてきました。

あいうべ体操は当医院でも推奨している誰でもできる口腔周囲筋のトレーニングトレーニングの体操なのですが、今井先生の書かれた本は何冊も買って読んだので是非ともご講演を聞きたいと前々から思っておりましたので今回聞けてとてもよかったです。

今回のご講演では『舌圧と全身疾患』というテーマでのご講演でしたが、舌を正しい位置に置き口を閉じて正常な鼻呼吸をすると慢性リウマチやうつ病に改善傾向が見られたという講演内容でした。

なんとまあー興味深いお話でしょう!!

口腔周囲筋のトレーニングをして正常な鼻呼吸をして生活するだけで歯列は改善するは慢性疾患は改善するはとなんて鼻呼吸の恩恵は素晴らしいのでしょう。しかも治療費はタダです。もし日本国民全員があいうべ体操をして正常な鼻呼吸をするだけで国の財政を圧迫している医療費も大幅に削減できるのではないでしょうか

若干大げさですが講演を聞きながらそんなことを考えておりました。

 

他にも高名な先生方のご講演を聞かせていただきましたが、今の私の思考ベクトルが筋機能に偏り過ぎていて、せっかくはるばるアメリカからいらしたアメリカ歯周病学会の会長の講演もあまり頭に入らずだったりでしたが、今自分で興味を持って勉強している分野の先生方のご講演を聞けたので医院を休診にして行ったかいがありました。

今後も勉強し続けます。

 

 

 

 

 

 

 



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